業務自動化とは?AIで自動化した例6選とツールの選び方を解説

「業務自動化を進めたいけれど、毎日のExcelへの転記や資料作りのどこから手をつければいいのかわからない…」
「RPA・AI・ノーコードツールなど手段が多すぎて、自社に合うものを選べない…」
この記事を監修している佐藤誠一は、業務を自動化するシステムの開発を手がけています。

先に結論です。
業務自動化を進めるときは、任せる作業の性質に合わせてツールを選び、人が確認する箇所を残した半自動から始めると進めやすくなります。
例えば、メールの文面を考えてもらうだけならChatGPTで十分ですが、毎日の転記や集計のようにくりかえす作業は、AIに任せる仕組みを作ると手が空きます。
とはいえ、自社の業務がどれに当たるのかは、見分けにくいですよね?
この記事では、私(佐藤)が自分の業務で自動化した例も交えて、業務自動化の進め方を解説します。

この記事でわかること

  • 業務自動化に向く業務の判断の目安
  • 全自動と半自動の違い
  • 業務自動化を導入する4ステップ
  • 業務自動化にかかる費用の目安と計算例

読み終えると、自社のどの業務を、どの手段で自動化するかを決められます。
業務自動化を社内で進める判断の参考にどうぞ。

業務自動化とは

業務自動化とは、人がくりかえしている作業を、ツール・AI・プログラムに任せて進めることです。
業務の自動化とも呼ばれ、この記事ではAIを使った業務自動化を中心に解説します。
まずはAIで任せられる作業の範囲と、人の確認を入れるかで分かれる2つの区分を押さえておきましょう。

AIでパソコン上の作業の多くを自動化できる

パソコン上の作業の多くは、AIに任せて自動化できます。
私(佐藤)の業務でも、ファイルと画面の中で完結する作業であれば、AIに手順を伝えて人の代わりに進めてもらえます。
私(佐藤)がAIで自動化できると判断している作業の例は、以下のとおりです。

AIで自動化できるパソコン上の作業の例

  • Excelへの入力・集計
  • 会議や提案で使う資料の作成
  • 報告書などの文書の作成

AIを使う前から、RPAのように、決められた手順どおりの操作をソフトウェアにくりかえさせる自動化の方法がありました。
RPAとは、人がパソコンでくりかえしている定型的な操作を、ソフトウェアのロボットに代わりに処理させる仕組みのことです。

AIを使う自動化の特徴

手順どおりの操作に加えて、資料や文書の中身を作る作業まで任せられるのが、AIを使った業務自動化の特徴です。

自社でパソコンを使って進めている作業は、AIによる業務自動化の候補になります。

人の確認が入るかで全自動と半自動に分かれる

人の確認が入るかで、業務自動化は全自動と半自動の2つに分かれます。
全自動とは、始めから終わりまで人が指示も確認もせずに、仕組みだけで作業が進む自動化のことです。
半自動とは、作業の多くを仕組みに任せ、最初の指示や途中・最後の確認など一部を人が受けもつ自動化のことです。
私(佐藤)の業務から、全自動と半自動の例を1つずつ以下にまとめました。

区分私(佐藤)の業務の例人がすること
全自動仕事に関わるニュースの収集(AIが毎日集め、自分のGmailに配信)なし(届いたニュースを読むだけ)
半自動X投稿の作成(リサーチから、必要なときは画像の作成までAIに任せる)投稿の前の確認だけ

業務の途中で何度も人の判断が要る作業は、全自動ではなく半自動になります。
半自動にすれば、人が受けもつ作業を確認や判断に絞ったまま、業務自動化を進められます。

全自動と半自動の違いの図。全自動は仕組みだけで最後まで進み、半自動は仕組みの途中に人の確認が入ってから完了する

業務自動化が求められる背景

業務自動化が求められる背景は、人手不足と、自動化の仕組みを作る道具の変化の2つです。

業務自動化が求められる背景

  • 人手不足で今の人数のまま業務を回す必要があるから
  • 非エンジニアでも自動化の仕組みを作れるから

人手不足の調査と、私(佐藤)の業務の例をもとに、1つずつ解説します。

人手不足で今の人数のまま業務を回す必要があるから

業務自動化は人手不足のなかで今の人数のまま業務を回す手段として求められています。
正社員が足りないと感じている企業は半数を超え、中小企業で働く人の数も今後減る可能性があると推計されています。
人手不足に関する調査の結果を、以下にまとめました。

調査結果
正社員が不足している企業の割合(帝国データバンク・2026年7月)51.3%
7月の調査で正社員の不足が5割を超えた年数(帝国データバンク)4年連続
非正社員が不足している企業の割合(帝国データバンク・2026年7月)28.8%
中小企業の雇用者数の推計(2026年版 中小企業白書)2040年に約8%減(中位推計)〜約16%減(低位推計)の可能性 ※2018年比

※帝国データバンクの値は、大企業を含む全規模の企業(有効回答1万518社)の割合です。
正社員が不足していると感じる企業の割合は、毎年7月の調査で半数を超え続けています。
採用で人を増やして業務量に追いつく方法は、今後さらに取りにくくなるでしょう。
参考:帝国データバンク|人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)
参考:中小企業庁|2026年版 中小企業白書 第1-1-15図 20ページ
今の人数のまま業務を回すには、社員が毎日くりかえしている転記や集計を仕組みに任せ、人の手を空ける必要があります。

非エンジニアでも自動化の仕組みを作れるから

非エンジニアでも自動化の仕組みを作れるようになったことも、業務自動化が求められる背景です。
作りたいものを日本語で伝えると、AIがプログラムを書いて動かすところまで進めるツールが出てきました。
その1つがClaude Codeです。
Claude Codeとは、Anthropicが提供する、AIがパソコンの中のファイルを読み書きしながら作業を進めるツールのことです。
Claudeの有料プランであれば、どのプランでも使えます。
参考:Anthropic|プランと料金
私(佐藤)はプログラムを書く仕事をしてきたエンジニアではありません。

私(佐藤)の場合

ターミナル(エンジニア向けの操作画面)に慣れていないので、Claude CodeはClaudeのデスクトップアプリの「Code」タブから使っています。
小さなアプリであれば、作るのにかかる時間は私(佐藤)の体感でおよそ数時間〜1日です。
これまでに、誤字脱字チェックツールや、Excelの業務を代わりに進めるアプリなどを作りました。

社内にエンジニアがいない会社でも、業務の手順を知っている人が自分で自動化を試せるようになり、業務自動化に取り組みやすくなっています。
参考記事:Claude Codeは非エンジニアでも使える?始め方と仕事に生かす使い方

業務自動化のメリット4選

業務自動化のメリットは、時間とコストが減ることを含めて以下の4つです。

業務自動化で得られるメリット

  • くりかえしの作業時間を減らしてコストダウンできる
  • 手入力のミスを防げる
  • 担当者が変わっても同じ手順で回せる
  • 空いた時間を人が考える仕事に回せる

社内で説明するときの材料になるよう、私(佐藤)の業務の例も交えて1つずつ解説します。

くりかえしの作業時間を減らしてコストダウンできる

業務自動化はくりかえしの作業にかかる人の時間を減らせるので、コストダウンにつながります。
人件費は作業時間に時給を掛けた金額なので、作業時間が減ればそのぶん下がる仕組みです。
例えば私(佐藤)の場合は、SEO記事1本(2万字)を作る作業を、手作業からAIエージェントまで段階を踏んで自動化してきました。
※AIエージェントとは、作業の目標を伝えると、進め方を自分で判断しながら最後まで作業を進めるAIのことです。
質問に1回ずつ答えるAIと違い、途中の作業もまとめて任せられます。
総務省・経済産業省のAI事業者ガイドラインでは「特定の目標を達成するために、環境を感知し自律的に行動するAIシステム」と定義されています。
時給を仮に3,000円とした場合の、1本あたりの人件費の換算は以下のとおりです。

段階手法実動時間時給3,000円で換算した人件費①からの減少率
①手作業すべて自分で執筆18〜20時間18〜20時間×3,000円=5万4,000〜6万円—
②プロンプトAIに登録したプロンプトで執筆約6時間約6時間×3,000円=約1万8,000円約67〜70%減
③AIエージェント(現在)Claude Codeで記事作成をエージェント化1時間以内1時間×3,000円=3,000円以内約94〜95%減

表の②にあるプロンプトとは、AIに作業を頼むときの指示文のことです。
※減少率は、①の18時間と20時間のそれぞれから計算した幅になります。
※実動時間は、AIの処理待ちを除き、人が手を動かしている時間を指します。
※時給の3,000円は、計算のために置いた仮の数字です。
参考:総務省・経済産業省|AI事業者ガイドライン(第1.2版)本編 11ページ
記事作成の場合の一例ですが、1本あたりの人件費は5万4,000〜6万円から3,000円以内まで下がりました。

SEO記事1本あたりの人件費のグラフ(時給3,000円で換算)。手作業で5万4,000〜6万円、プロンプトで約1万8,000円、AIエージェントで3,000円以内

自社でくりかえしている作業も、1回にかかる時間と担当者の時給を掛ければ、自動化でコストダウンできる金額の目安を出せます。

手入力のミスを防げる

手入力のミスを防げるのも、業務自動化のメリットです。
プログラムで処理する部分は決めたルールどおりに動くので、同じ入力には電卓のように毎回同じ結果が出ます。
同じデータを処理したときの結果を、処理の手段ごとに以下にまとめました。

処理の手段同じ入力への結果確認の手間
人の手入力打ち間違いや転記漏れが出ることがある全件の目視確認
AIチャットにその都度処理させる毎回同じになるとはかぎらない出力ごとの目視確認
プログラムで処理する決めたルールどおりに毎回同じ結果作った直後のルールの確認

AIチャットとは、ChatGPTやClaudeのように、会話で依頼を打ち込んで使うAIのことです。
※AIチャットの行は、Excelの集計のように正確さが要る処理での、私(佐藤)の経験にもとづく目安です。
転記や集計のように正確さが要る処理は、AIに毎回頼むのではなく、プログラムとして組んでおくとミスを防げます。
このプログラムも、背景の章で紹介したClaude CodeのようなAIに書かせれば、社内にエンジニアがいなくても作れるのが、今のAIの強みです。

作った直後に確かめる

ただし、毎回同じ結果になるのは、処理のルールが正しく作られている場合に限ります。
ルールを誤って作ると間違った結果を毎回出し続けるので、作った直後に手作業の結果と見比べておきましょう。
違う結果が出たら、Claude Codeのような開発用のAIにそのことを伝え、正しく出力されるようにプログラムを組み直してもらいます。

転記や集計のように件数の多い作業が自社にあれば、まずその1つをプログラムにできるかを検討しましょう。

担当者が変わっても同じ手順で回せる

自動化した業務は、担当者が変わっても同じ手順で回せます。
手順とルールが仕組みのなかに組み込まれているので、誰が動かしても同じルールで作業が進むのが強みです。
例えば私(佐藤)の場合、記事作成の手順をプロンプトで渡していた時期と、AIエージェントにした後の違いは次のとおりです。

私(佐藤)の場合

2024〜2025年は外注ライターに、Claudeへ登録して使うプロンプトを渡して記事作成を頼んでいました。
同じプロンプトでも使う人によって出力がぶれ、記事の品質がそろいませんでした。
私(佐藤)がAIで書き直した記事もあり、1記事の書き直しに6時間くらいかかったと記憶しています。
Claude Codeでエージェント化した今は、決めた書き方のルールが守られているかをプログラムで確かめるので、誰が動かしても同じルールの記事になる状態です。

異動や退職で担当者が入れ替わる業務ほど、手順を自動化の仕組みに組み込んでおくと、品質をそろえたまま引き継げます。

空いた時間を人が考える仕事に回せる

人が考える仕事に時間を回せるようになるのも、作業を自動化した効果です。
自動化で減るのは決まった手順をなぞる時間で、何をするかを決める判断は引き続き人が受けもちます。
AIを使うようになってから増えた私(佐藤)の仕事は、次のとおりです。

私(佐藤)がAIを使い始めて増えた仕事

  • 企業向けの記事作成プロンプトの制作
  • アプリケーションなどのシステム開発
  • 個人向けAI講座での毎月の登壇
  • 法人AI研修の講師

4つとも、相手に合わせて何を作るか・どう教えるかを、人が考えて決める仕事です。
自社で自動化を進めるときも、空いた時間を何に充てるかを先に決めておくと、顧客への提案や業務の改善など人が考える仕事に時間を回しやすくなります。

業務自動化のデメリット

業務自動化で時間は空きますが、仕組みを作ればすぐに手が離れるわけではありません。
私(佐藤)が自動化の仕組みを作ってきたなかで見えたデメリットは、以下の3つです。

業務自動化のデメリット

  • いきなり全部を自動化すると作り直しが増える
  • 文章を書かせる仕組みは出来が変わるので定期的に直す
  • 機密情報を扱うと試験用データを手で作る手間が増える

どれも任せ方しだいで手間を抑えられます。
防ぎ方とあわせて解説します。

いきなり全部を自動化すると作り直しが増える

法人AI研修で見てきた中小企業では、業務の工程をいきなり全部自動化しようとして、最初につまずく進め方がよくあります。
工程をまとめてAIに任せるほど、うまく動かないときにどこでつまずいたのかを切り分けにくく、直す範囲も増えます。
私(佐藤)は記事作成エージェントを、いきなり全自動にせず段階を踏んで作りました。
それでもClaude Codeに任せて最初はうまくいかず、以下のように作り直してきた経験があります。

業務最初につまずいたことどう直したか
記事の作成出力が求める完成形とほど遠く、ほとんど自分で直していたキーワード→競合調査→構成→執筆の順に、工程を1つずつ仕組みにした(結果:1記事6時間以上→1時間以内)
システム開発指示の出し方がうまくなく、作ったものを部分的に作り直すこともあったAIエージェントに進め方を提案させ、その中から自分が良いと思うものを選ぶやり方にした
SNS投稿の作成AIっぽい文章や箇条書きが多く、自分の投稿の書き方と違ったインプレッションが伸びた過去の投稿や、参考にしている投稿の書き方をお手本として渡した

3つとも作り直して、今はClaude Codeに任せています。
どの業務も、全部を一度に直したのではなく、うまくいかない工程を1つずつ直して今の仕組みにした点が共通です。
作り直しを減らすには、メールの返信案づくりのような小さな作業からAIに任せ、うまく動いたら任せる範囲を広げていきましょう。

文章を書かせる仕組みは出来が変わるので定期的に直す

AIに文章を書かせる自動化は、仕組みを作ったあとも定期的に直す手間がかかります。
文章には正解が1つに決まっていないため、同じ仕組みで書かせても出来が変わる場合があります。
私(佐藤)が作ってきた自動化の仕組みを、正解が決まっているかで分けると以下のとおりです。

種類業務の例作ったあとの手直し
正解が決まっていない業務文章の作成・画像の作成出来が変わる場合があるため定期的に必要
正解が決まっている業務ニュースの配信・システムやアプリ・Excelの操作必要だが、文章や画像より少ない

一度直した書き方をAIエージェントのルールに書き足していくと、同じ箇所を直す回数を減らせます。

機密情報を扱うと試験用データを手で作る手間が増える

機密情報を扱う業務を自動化するときは、試験用データを手で作る手間が増えます。
試験用データ(ダミーデータ)とは、作った仕組みが正しく動くかを試すために、本物と同じ形式で作る架空のデータのことです。
顧客名や金額が入った本物のデータは、仕組みを作る途中のAIにも渡さないため、試験用データを別に用意します。
例えば私(佐藤)は、機密情報の入ったExcelを処理するツールをCodexで作りました。
Codexとは、OpenAIが提供する、コードを書いたり見直したりするAIエージェントのことです。
システムを開発するときは、AIであるCodexにExcelを渡して作ってもらう必要があるため、情報漏洩を防ぐ手順を以下のように組みました。

機密情報を渡さずにツールを作る流れ

  1. 本番と同じ形式の試験用データを手で作る
  2. 試験用データだけをCodexに渡す
  3. オフラインで動くツールを作ってもらう
  4. 完成したツールに本番のExcelを入れて動かす

この流れなら、本番のExcelをAIに渡さずに、正しく動くツールを作れます。

機密情報を渡さずにツールを作る流れの図。手で作った試験用データだけをCodexに渡してツールを作らせ、本番のExcelはAIに渡さずにオフラインのツールで処理する

私(佐藤)の場合

元のExcelに機密情報が入っているため、試験用データを作る作業にもAIは使えません。
Excelの試験用データは手作業で作り、記憶では1〜2時間ほどでした。
Codexの作業時間よりも、試験用データの準備のほうが長くかかりました。

以下は、試験用データを手で作る時間を人件費に換算した例です。

項目計算金額
試験用データを手で作る時間(私(佐藤)の記憶)時給3,000円×1〜2時間3,000〜6,000円

※時給の3,000円は計算のために置いた仮の数字で、時間は私(佐藤)の記憶による目安です。
一度作った試験用データは残しておき、ツールを直すたびにAIへ同じデータで動作を確かめさせれば、試験用データを手で作り直さずに済みます。
参考記事:生成AIの情報漏洩対策5つの基準|機密情報をどこまで入れてよいか

業務自動化に向く業務の判断の目安

自動化に向く業務を先に選んでおくと、作り直しを減らせます。
自社の業務が自動化に向くかを判断する目安は、以下の3つです。

業務自動化に向く業務の判断の目安

  • 手順を言葉で書き出せる業務は自動化できる
  • 定型業務はくりかえす回数が多いほど効果が大きい
  • セミナーで話す内容を考える業務は人に残す

自社でくりかえしている業務を1つ思い浮かべながら、順に当てはめてみてください。

手順を言葉で書き出せる業務は自動化できる

手順を言葉で書き出せる業務は、AIやツールに任せて自動化できます。
AIに自動化の仕組みを作ってもらうときも、書き出した手順とルールがそのまま指示の材料になります。
例えば私(佐藤)がSEO記事の作成に使っているAIエージェントも、書き出した手順をもとに組み立てたものです。

私(佐藤)の場合

SEO記事を12年書いてきたなかで固めた、キーワードの選定から編集までの9つの工程を手順として書き出しました。
AIエージェントにしてからも、工程の並びを組み替える必要はありませんでした。

Excelや文書を使う業務でも、手順は以下のように書き出せます。

業務例書き出せる手順
見積書の作成品名と数量を受け取り、単価表で金額を計算して決まった書式に入力
売上の集計担当者ごとのExcelを集め、月別・担当者ごとに合計してグラフを作成
問い合わせへの返信届いたメールの内容から回答集の近い答えを選び、返信の下書きを作成

3つとも、何を受け取り、どのルールで処理し、何を出すかまで言葉になっているのが共通点です。
書き出す途中で「ここは毎回その場で考えている」と手が止まる工程があっても、その工程を外せば、残りの手順は自動化の候補になります。

定型業務はくりかえす回数が多いほど効果が大きい

自動化の効果が大きいのは、くりかえす回数が多い定型業務です。
定型業務とは、毎回同じ手順・同じルールで進める業務のことです。
1回で減る時間が短くても、回数を重ねるほど、月に減る時間の合計は増えていきます。
例えば私(佐藤)が自動化しているX投稿の作成と、月1回の報告書の作成を比べてみます。
以下の計算例のうち、X投稿の1回の時間は私(佐藤)の体感で、月の回数と報告書の時間は仮の数字です。

業務例1回の時間月の回数月の合計
X投稿の作成20分→1分30回(1日1本)10時間→30分(9時間30分減)
報告書の作成3時間→1時間1回3時間→1時間(2時間減)

1回で減る時間は報告書のほうが長いのに、月の合計ではX投稿のほうが4倍以上の時間を減らせます。

1回で減る時間と月で減る時間のグラフ。1回ではX投稿が19分・報告書が2時間減るが、月ではX投稿が9時間30分・報告書が2時間減り、X投稿のほうが多く減る

自社の業務を比べるときも、1回の時間に月の回数を掛けてから、自動化する順番を決めましょう。

セミナーで話す内容を考える業務は人に残す

セミナーで話す内容のように、本人が人前で話す・説明する内容を考える業務は、自動化の対象から外して人に残します。
話す本人が内容を考えておけば、本番でスライドを見ながら自分の言葉で説明できます。
私(佐藤)は自分の業務を基本的にすべて自動化に向けて開発していますが、例外にしているのが、セミナーで話す内容を最終的に決める部分です。

私(佐藤)の場合

話す内容の草案(アイデア出し)は、Claude Codeに出してもらっています。
ただし、最後は全部、自分がわかる言葉に置き換えています。
自分のわかる言葉にしておかないと、セミナーや説明の本番でうまく話せません。

セミナーに限らず、商談での提案や社内の説明会など、本人が人前で話す・説明する内容を考える業務も、同じ理由で人に残す対象です。
人に残すのは話す内容を考える部分だけで、スライドや資料の作成などの工程は自動化の候補に入れられます。

業務自動化の例6選

自動化に向く業務かは、実際の例と照らし合わせると判断しやすくなります。
私(佐藤)が自分の業務で自動化した例を中心に、6つの業務例を紹介します。
1つ目のExcelへの転記だけは、お客様の業務を私(佐藤)が作った専用ツールで自動化した例です。

業務自動化の業務例

  • Excelへの転記
  • スライドの作成
  • SNS投稿の作成
  • 画像の作成
  • 仕事に関わるニュースの収集
  • 文章の添削

6つとも、同じ項目の表にそろえています。
自社の業務に近いものから読んでみてください。
参考記事:AI業務効率化の成功事例5選|工程別の削減時間と費用対効果を公開

①Excelへの転記

Excelへの転記は、日報などの書類に書かれた内容を、Excelの表へ書き写す作業です。
お客様の会社では、機密情報が入った日報の転記を、すべて人の手で進めていたそうです。
機密情報を外部のAIに送らずに済むように、私(佐藤)はオフラインの専用ツールを作りました。
オフラインの専用ツールとは、AIにもインターネットにもつながらず、パソコンの中だけで動く業務専用のツールのことです。
ツールを作るときにはCodexを使いましたが、できあがったツールはAIを使わず、決めたルールどおりにパソコンの中だけで処理します。
自動化の前と後を以下にまとめました。

項目内容
自動化する前日報を目視で読み、Excelへ手入力
自動化した後オフラインの専用ツールが日報をExcelに出力
使っている手段オフラインの専用ツール(Codexで開発)
全自動か半自動か半自動
人がすること日報をオフラインの専用ツールに入れ、出力されたExcelから必要な箇所をコピペ

日報の転記でお客様から聞いた変化

日報の転記について、お客様からは「圧倒的に時短できた」と聞いています。

機密情報を理由に手入力のまま残している転記があれば、自動化の候補に入れてみてください。
参考記事:エクセルに強いAIはどれ?|Copilot・ChatGPT・専用ツールの選び方

②スライドの作成

会議やセミナーで見せる資料を、話す順に1枚ずつ作っていくのがスライドの作成です。
私(佐藤)はセミナーで使うスライドを、話す内容を決めたあとの工程からCodexに作らせています。
スライド1本あたりの前と後を以下にまとめました。

項目内容
自動化する前話す内容から図解・装飾まで手作業で6時間
手作業のうち図解・装飾の時間2時間(6時間のうちいちばん長い工程)
自動化した後構成から図解・装飾までCodexが作り、1時間以内
使っている手段Codex
全自動か半自動か半自動
人がすることセミナーで話す内容を考える

※スライドの時間は実際に測った値です。
1時間以内には、話す内容を考える時間も含みます。
手作業でいちばん長くかかっていた図解と装飾の工程も、今はCodexの担当です。
話す内容を考える工程は、前述のとおり本番で自分の言葉で話せるように人に残しています。
資料を作る回数が多い会社は、図解や装飾の工程から自動化を試してみましょう。
参考記事:スライド作成AIの使い方4ステップ|6時間の資料が1時間で仕上がる

③SNS投稿の作成

SNS投稿の作成は、発信するテーマを調べて、XなどのSNSに載せる文章や画像を用意する作業です。
私(佐藤)はX投稿を、テーマのリサーチから投稿文の作成、必要なときは画像までClaude Codeに任せています。
X投稿1本あたりの変化は以下のとおりです。

項目内容
自動化する前自分でリサーチして書き、1本およそ20分
自動化した後Claude Codeが作った投稿を確認し、1本およそ1分
使っている手段Claude Code
全自動か半自動か半自動
人がすること投稿する前の確認だけ

※時間は私(佐藤)の体感です。
SNSの投稿を毎回手で作っているなら、確認だけを人に残し、まずは1日1本の投稿から切り替えてみてください。

④画像の作成

記事やSNSに載せる画像を、1枚ずつデザインして作るのが画像の作成です。
私(佐藤)はSEO記事のアイキャッチ画像などを、Codexで作っています。
X投稿に添える画像は、③のとおりClaude Codeに任せることもあります。
画像1枚あたりの前と後を以下にまとめました。

項目内容
自動化する前自分で作り、1枚およそ30分〜1時間
自動化した後Codexが作り、1枚およそ1分
使っている手段Codex
全自動か半自動か半自動
人がすることどんな画像を作るかの入力

※時間は私(佐藤)の体感です。
この記事のアイキャッチ画像も、Codexで作ったものです。

Codexで作ったこの記事のアイキャッチ画像で、タイトルの文字とパソコンのイラストが入っている

毎週使う画像があれば、どんな画像にするかだけを人が決めて、AIに任せてみましょう。

⑤仕事に関わるニュースの収集

仕事に関わるニュースの収集は、業界の動きや新しいサービスの発表などを、ニュースサイトで探して読む作業を指します。
私(佐藤)の場合は、仕事に関わるニュースをAIが毎日集め、n8nで自分のGmailに届くようにしています。
n8nとは、AIの機能と組み合わせて、業務の流れ(ワークフロー)を自動で動かせるツールのことです。
自動化の前と後を以下にまとめました。

項目内容
自動化する前自分でニュースを探し、およそ30分
自動化した後AIが集めたニュースがGmailに届き、0分
使っている手段n8n
全自動か半自動か全自動
人がすることなし(届いたニュースを読むだけ)

※時間は私(佐藤)の体感です。
人の確認も入力もいらない全自動は、6つの業務例ではこの1つだけです。
人の確認が要らない業務があれば、全自動にできるかから検討しましょう。

⑥文章の添削

書かれた文章を読み、直したほうがよい箇所を指摘して直すのが文章の添削です。
私(佐藤)が記事の添削を担当しているAIライティング講座では、受講生の記事をClaude Codeに添削させています。
Claude Codeに与えている指標の例は以下のとおりです。

添削の指標の例

  • 記事の目的に沿っているか
  • わかりにくい表現がないか
  • 人を傷つける表現がないか

添削の前と後を以下にまとめました。

項目内容
自動化する前自分で読んで添削し、およそ1時間
自動化した後Claude Codeの添削結果を確認し、およそ3分
使っている手段Claude Code
全自動か半自動か半自動
人がすること添削結果の目視確認と、違うと思った箇所の修正

※時間は私(佐藤)の体感です。
確認の指標を3つほど書き出せたら、報告書やメールのチェックにも当てはめてください。

業務自動化ツールの選び方

業務自動化ツールは製品の名前より先に、任せる作業の性質で選ぶと決めやすいです。
6つの業務例でも、使っている手段は1つではありませんでした。
各手段の意味は、このあとの見出しで1つずつ説明します。
作業の性質ごとに向く手段を、以下にまとめました。

作業の性質向く手段向く作業の例費用の目安
その場限りの作業AIチャットアイデアの壁打ち・Excelの関数の作成無料版から。
有料は1人あたり月800円〜3,850円
くりかえす依頼プロジェクト機能ラフなメモからのビジネスメールの作成AIチャットの料金の範囲内(ChatGPTは無料版でも使える)
決まった時刻に動かす処理ノーコードツール(n8n)仕事に関わるニュースの毎日の配信n8n Cloud Starterで月約4,259円(自分で用意したサーバーで動かす版は無料)
毎回同じ品質が要る作業AIエージェント(Claude Code・Codex)SEO記事・X投稿・スライドの作成Claude Proで月約3,162円(Codexは無料版から)
機密情報を含む処理オフラインの専用ツール顧客向けに作った日報の転記ツール作る人の時間(計算例は2万4,000円)か、開発を頼む費用(計算例は50万円)

※費用の目安は、2026年10月4日に各社の公式ページで確認した料金です。
ドルは1ドル=158.08円、ユーロは1ユーロ=177.45円で換算しています。
※それぞれの計算例は、費用の目安の章で紹介します。
表の上の2行は、ChatGPTなどのAIチャットのアカウントがあれば今日から試せる手段です。
下の3行に進むには、ツールを組んだり作ったりする準備が必要です。

業務自動化ツールの選び方

  • その場限りの作業はAIチャットに頼む
  • くりかえす依頼はプロジェクト機能に登録する
  • 決まった時刻に動かす処理はノーコードツールで組む
  • 毎回同じ品質が要る作業はAIエージェントにする
  • 機密情報を含む処理はオフラインの専用ツールを作る

自社の作業がどの行に当たるかを確かめながら、上の行から1つずつ解説していきます。

その場限りの作業はAIチャットに頼む

その場限りで終わる作業は、AIチャットに頼めば足ります。
1回きりの依頼なら、AIが出した答えをその場で読み、確かめてから使えます。
AIチャットで足りる作業の例は以下のとおりです。

AIチャットで足りる作業の例

  • 簡単なメール文の作成
  • 企画のアイデアの壁打ち
  • Excelの関数の作成

どれも頼んだ人が結果をその場で確かめられ、ツールを作る準備も要りません。
同じ依頼を何度も打ち直すようになったら、次に解説するプロジェクト機能に切り替えてみてください。

くりかえす依頼はプロジェクト機能に登録する

くりかえす依頼に向くのが、AIチャットのプロジェクト機能です。
プロジェクト機能とは、関連するチャット・ファイル・指示をひとまとめにしておけるAIチャットの機能のことです。
依頼のルールを指示として一度登録しておけば、毎回プロンプトを貼り直さずに、伝えたいことを短く書くだけで済みます。
ChatGPTは無料版を含むすべてのプランで使え、Claudeも無料のアカウントで5つまで作れます。
私(佐藤)がAI研修の最中に開発を相談され、プロジェクト機能などで足りると答えた例は以下のとおりです。

研修中に相談された開発答え
メールを生成するシステムChatGPTのプロジェクト機能などで十分
画像を生成するシステムChatGPT Images 2.5で十分

ChatGPT Images 2.5は、ChatGPTのすべてのプランで使える画像の生成機能です。
開発を頼む前に、すでにあるAIチャットの機能で足りるかを試しておくと、開発の費用をかけずに済む場合があります。
参考:OpenAI|Projects in ChatGPT
参考:OpenAI|ChatGPTの料金
参考:Anthropic|What are projects?
参考:OpenAI|Images in ChatGPT
参考:OpenAI|ChatGPT Release Notes

決まった時刻に動かす処理はノーコードツールで組む

毎日の決まった時刻に動かしたい処理は、ノーコードツールで組みます。
ノーコードツールとは、プログラミング言語を使わずに、または簡単なプログラミングだけでシステムを作れるツールのことです。
情報処理推進機構(IPA)のDX白書2021は、エンジニアでない業務部門の人が業務アプリを作れることを、いちばんのメリットに挙げています。
私(佐藤)がこの用途で使っているノーコードツールは、例⑤でも紹介したn8nです。

私(佐藤)の場合

システムのバックエンド(画面の裏で動く処理)には、n8nをよく使っています。
バグが起きても、どこで問題が起きているかを非エンジニアの私(佐藤)でも把握でき、対処しやすいです。
例⑤のニュースの収集も、n8nで毎日決まった時刻に動かしています。

n8nには決めた時刻や間隔で処理を動かす機能があり、一度組めば毎日開いて動かす手間はかかりません。
画面上で処理の流れを組み立てられ、必要な箇所にはコードも書き足せるツールです。

止まったときも直しやすい

止まったときに流れを画面で追えるノーコードツールなら、社内にエンジニアがいない会社でも直しやすいでしょう。

毎日決まった時刻に動かしたい処理があれば、まずはn8nの画面で流れを組めるかを試してみてください。
参考:情報処理推進機構(IPA)|DX白書2021 第4部 207ページ
参考:n8n|Docs
参考:n8n|Schedule Trigger

毎回同じ品質が要る作業はAIエージェントにする

毎回同じ品質が求められる作業で選びたいのが、AIエージェントです。
私(佐藤)がAIチャットとAIエージェントを分ける目安は、作業を「毎回間違いなく」「毎回同じテイストで」仕上げる必要があるかです。
AIエージェントにしたほうがよい業務例と、毎回求められることを以下にまとめました。

業務例毎回求められること
SEO記事の作成決めた書き方のルールを守ること
Excelの作業間違いなく処理を進めること
アイキャッチ画像の作成同じテイストでそろえること

研修中の相談では画像の生成にChatGPT Images 2.5を勧めましたが、同じテイストで作り続ける画像はAIエージェントに向く作業です。
AIチャットに同じ作業を頼む方法もありますが、私(佐藤)の用途では、品質をそろえる確認に人の手が多くかかりました。

私(佐藤)の場合

毎回同じ品質が要る記事作成は、n8nとDifyで組んだ仕組みから、Claude Codeで作ったAIエージェントに乗り換えました。
Difyとは、AIを使ったアプリを作って動かすためのツールのことです。

仕上がりの品質を毎回そろえたい作業ほど、AIエージェントにすると、人が確認や手直しにかける時間を減らせます。
参考:Dify|料金プラン
参考記事:AIエージェントの作り方を5ステップで解説|最初に任せる業務の選び方つき

機密情報を含む処理はオフラインの専用ツールを作る

機密情報を含む処理は、オフラインの専用ツールを作って任せます。
処理のあいだもデータが手元のパソコンの外に出ないので、社外に出せない機密情報も扱えます。
機密情報が入ったExcelを例に、AIチャットに貼る場合と比べると以下のとおりです。

比べる点AIチャットに貼るオフラインの専用ツール
機密情報の送り先AIを提供する会社のサービスどこにも送らない(手元のパソコンで処理)
人の目視チェック結果が出るたびに必要(正確さが要る処理の場合)作る段階の試験用データでの確認が中心

※オフラインの専用ツールの結果は、処理のルールを正しく作った場合です。
前述のとおり、正確さが要る処理をAIチャットに貼って任せると、目視で確かめ直す手間がかかります。

私(佐藤)の場合

研修の準備で試験用データのExcelをAIに処理させたときも、結果に間違っている箇所が出てきました。

プログラムなら毎回同じ

処理のルールを正しく作っておけば、プログラムで作ったオフラインの専用ツールは、100%間違いのない出力を毎回返します。

オフラインの専用ツールのプログラムをAIエージェントに書かせるときは、本物と同じ形式で作った試験用データだけを渡します。
そうすれば、本番のデータを最後まで社外に出さずに作れるのが利点です。
社外に出せない機密情報を毎回同じ手順で処理している業務があれば、オフラインの専用ツールを作る候補になります。

業務自動化を導入する4ステップ

業務自動化の導入は、1つの業務から半自動で始める次の4ステップで進めます。

業務自動化を導入する4ステップ

  • 自動化したい業務を1つに絞る
  • AIエージェントに自動化の設計を聞く
  • 人が確認する箇所を決めて半自動で動かす
  • 確認にかかる時間を測りながら直す

各ステップでやることを、記入例や問いかけの例文とあわせて順番に解説していきます。

業務自動化を導入する4ステップの図。業務を1つに絞り、AIエージェントに設計を聞き、確認する箇所を決めて半自動で動かし、確認の時間を測りながら直すことをくりかえす

ステップ1|自動化したい業務を1つに絞る

業務自動化の進め方で最初にやるのは、自動化したい業務を1つだけ選んで書き出す作業です。
業務を1つに絞っておくと、次のステップでAIエージェントに設計を聞くときに、業務の中身を具体的に伝えられます。
候補がいくつもあるときは、前述の「業務自動化に向く業務の判断の目安」に当てはめて1つ選んでください。
書き出す項目と記入例を以下にまとめました。

書き出す項目記入例
業務名毎週の売上の報告
手順①社内システムからのCSVの書き出し ②Excelでの集計 ③上司へのメール送信
1回の時間40分
月の回数4回(毎週月曜)
月の合計40分×4回=160分

※記入例の業務と数字は、説明のための仮のものです。
手順は、ふだん手を動かしている順に1行ずつ書けば十分です。
4つの項目がそろった業務が1つあれば、自動化の設計をAIエージェントに聞く準備が整います。

ステップ2|AIエージェントに自動化の設計を聞く

自動化したい業務が決まったら、AIエージェントに自動化の設計を聞くのが2つ目のステップです。
作り始める前にAIエージェントに聞くと、業務を本当に自動化できるのか、どんな仕組みで動かすのかを確かめられます。
設計を聞く相手は、Claude CodeやCodexです。

Claude CodeやCodexに聞く例

私(佐藤)はClaudeのデスクトップアプリの「Code」タブを開いて、Claude Codeに問いかけを打ち込んでいます。

Claude CodeはClaudeのすべての有料プランに含まれるツールです。
CodexはChatGPTの無料版を含むすべてのプランで使え、使える量はプランによって違います。
参考:Anthropic|プランと料金
参考:OpenAI|Using Codex with your ChatGPT plan
私(佐藤)も業務の自動化を相談されたときは、最初にClaude CodeかCodexへ以下のように問いかけています。

自動化の設計を聞く問いかけの例文

◯◯の業務を自動化したいんだけどできる?できるなら、どういう設計にするか初心者でもわかるように解説して。

◯◯には、ステップ1で書き出した業務名を入れてください。
ステップ1の表の4項目も続けて貼り付ければ、業務の中身を一から説明し直さずに済みます。
返ってきた設計で人の判断が要る箇所を確かめてから、次のステップで人が受けもつ箇所を決めます。

ステップ3|人が確認する箇所を決めて半自動で動かす

人が確認する箇所は、AIエージェントを動かし始める前に決めておきます。
確認する箇所が決まっていれば、確認以外の作業はAIエージェントに任せたまま、半自動で業務を回せます。
確認を入れる箇所の例は、私(佐藤)の業務では以下のとおりです。

確認を入れる箇所理由と例
途中の判断が要る箇所答えが状況によって違い、人が決める部分(例:セミナーで話す内容を決める)
社外に出す直前公開したあとの責任を人が負う部分(例:X投稿の内容の確認)
ファイルの削除などの操作間違えると元に戻せなくなる場合がある部分(例:Claude Codeがファイルを削除する前の確認)

自社の業務でも、ステップ2で返ってきた設計に、表の3つに当たる箇所がないかを探してみてください。
確認する箇所がはっきりしていれば、次のステップで人の時間を測るときも、どこに時間がかかっているかを特定できます。

ステップ4|確認にかかる時間を測りながら直す

半自動で動かし始めたら、人の確認にかかる時間を測りながら仕組みを直していくのが最後のステップです。
確認にかかる時間を記録しておくと、仕組みを直したあとに人の手間がどれだけ減ったかを数字で比べられます。
例えば私(佐藤)の記事作成の仕組みは、n8n・DifyからClaude Codeへ作り直し、人の最終チェックにかかる時間が以下のように減りました。

時期仕組み人の最終チェック時給3,000円で換算した人件費
2026年4〜5月n8n・Difyで作った記事作成の仕組み1記事3時間くらい(記憶)3時間×3,000円=約9,000円
2026年6月〜Claude Codeに乗り換えた記事作成エージェント1記事1時間未満1時間×3,000円=3,000円未満

※3時間は私(佐藤)の記憶による目安で、記事はどちらも2万字ほどです。
※時給の3,000円は、計算のために置いた仮の数字です。
確認のたびに直した箇所は、AIエージェントへのルールとして書き足していきましょう。

記事1本の人の最終チェックの時間のグラフ。n8nとDifyで作った仕組みでは3時間くらいかかっていたが、Claude Codeの記事作成エージェントでは1時間未満になった

前述のとおり、文章や画像のように正解がない出力は品質が変わる場合があるので、時間が減ったあとも定期的に直す必要があります。
確認にかかる時間を測り続けていれば、自動化にかけた費用に見合っているかも社内で説明しやすくなります。

業務自動化にかかる費用の目安

業務自動化の費用は、AIチャットを契約するか、自分で作るか、開発を頼むかの3つの進め方で違います。
社内で予算を説明するときの目安にしてください。
進め方ごとの初期費用と月額の目安を、以下にまとめました。

進め方初期費用月額
AIチャットを契約する今回確認した4サービスの料金ページでは、表示は月額・年額のみ1人あたり800円〜3,850円(Copilot Businessは別にMicrosoft 365の契約が必要)
自分で作る作る人の時間(計算例は2万4,000円)ツールの月額料金(計算例は約7,421円)
開発を頼む作業日数で決まる見積もり(計算例は50万円)保守の費用は契約で決める

※AIチャットの月額は、次の見出しで紹介するサービスの料金です。
※「自分で作る」「開発を頼む」の金額は、仮の数字を使った計算例です。
AIチャットで足りる業務か、作る必要がある業務かで、最初にかかる費用の桁が違います。

業務自動化の費用の計算例のグラフ。AIチャットは1人の月額3,850円、自分で作ると最初の1ヶ月で約3万1,421円、開発を頼むと10人日の場合で50万円

進め方ごとの費用の決まり方を、以下の3つに分けて解説します。

業務自動化にかかる費用の決まり方

  • AIチャットの費用は月額料金で決まる
  • 自分で作る費用には作る人の時間も含まれる
  • 開発を頼む費用は作業日数で決まる

最初に、AIチャットの料金プランから見ていきましょう。

AIチャットの費用は月額料金で決まる

AIチャットの費用は、プランごとの月額料金と使う人数で決まります。
月額は1人あたりの料金なので、使う人数を掛けた金額が月の費用になります。
今回料金を確認した4つのサービスについて、プランごとの1人あたりの月額を以下にまとめました。

サービスプラン1人あたりの月額
ChatGPTChatGPT Plus3,000円
ChatGPTChatGPT Business(2名以上)年額課金3,050円・月額課金3,850円
ClaudeClaude Pro月払い20ドル(約3,162円)
GeminiGoogle Workspace Business Starter年間プラン800円・月払い950円
GeminiGoogle Workspace Business Standard年間プラン1,600円・月払い1,900円
CopilotMicrosoft 365 Copilot Business年払い3,148円・月額3,778円

※Claude Proの20ドルは税別で、日本から料金ページを開くと消費税込みの22ドルと表示されます。
※Copilot Businessは税別の金額で、使うには対象となるMicrosoft 365のビジネスプランの契約が別に必要です。
※Google Workspace Business Starterで使えるGeminiの機能は、料金ページに「制限あり」と表示されています。
※Google Workspaceの金額は税別で、ChatGPTの金額は料金ページの表示額です。
※ドルは、1ドル=158.08円(2026年10月2日の日本銀行の中心相場)で換算しています。
※料金は、2026年10月4日に各社の公式ページで確認しました。
参考:OpenAI|ChatGPT 料金
参考:Anthropic|プランと料金
参考:Google|Google Workspace 料金プラン
参考:Microsoft|Microsoft 365 Copilot プランと価格
参考:日本銀行|外国為替市況(2026年10月2日)
例えば社員5人でChatGPT Businessを使う場合の月額は、以下のとおりです。

項目計算金額
年額課金で5人分3,050円×5人月1万5,250円
月額課金で5人分3,850円×5人月1万9,250円

Microsoft 365の別契約が要るCopilotを除けば、1人あたり月3,850円以内でAIチャットによる自動化を試せます。

自分で作る費用には作る人の時間も含まれる

自分で作るときの費用に入るのは、ツールの月額と、作る人の時間の2つです。
作る作業は社員が業務の時間を割いて進めるため、作るのにかかった時間にも人件費がかかっています。
前述のとおり、私(佐藤)がClaude Codeで小さなアプリを作る時間は、私(佐藤)の体感でおよそ数時間〜1日です。
作る時間を1日(8時間)とし、時給を仮に3,000円として計算します。
以下は、Claude Codeで業務のツールを作り、n8nで毎日決まった時刻に動かす場合の計算例です。

項目計算金額
Claude Pro(Claude Codeが使えるプラン)月20ドル×158.08円約3,162円
n8n Cloud Starter(毎日決まった時刻に動かす)月24ユーロ×177.45円約4,259円
作る人の時間時給3,000円×8時間2万4,000円
最初の1ヶ月の合計約3,162円+約4,259円+2万4,000円約3万1,421円

※時給と作る時間は仮の数字です。
※作る日数は、作るものや作る人の慣れによって違います。
※n8nは、自分で用意したサーバーで動かすセルフホスト版なら無料です。
※Claude Codeの代わりにCodexを使う場合は、前述のとおりChatGPTの無料版から使えます。
※ユーロは、1ユーロ=177.45円(2026年10月2日17時時点の日本銀行公表相場から算出)で換算しています。
参考:Anthropic|プランと料金
参考:n8n|Pricing
参考:n8n|Docs Hosting
参考:OpenAI|Using Codex with your ChatGPT plan
参考:日本銀行|外国為替市況(2026年10月2日)
2ヶ月目から続く費用は、ツールの月額の約7,421円と、作ったものを直すときの作る人の時間です。
開発を頼むかを決める前に、自社の時給と作る日数で計算し直しておくと安心です。

開発を頼む費用は作業日数で決まる

開発会社にシステムの開発を頼む費用は、作業日数に1人日あたりの単価を掛けて決まります。
1人日とは、1人が1日で進める作業の量のことです。
作る機能や画面が増えるほど作業日数も増え、見積もりの金額が上がります。
以下は、私(佐藤)のシステム開発の単価である1人日5万円をもとに、作業日数を仮に10人日と20人日とした計算例です。

項目計算金額
作業日数が10人日の場合5万円×10人日50万円
作業日数が20人日の場合5万円×20人日100万円

※作業日数は仮の数字です。
※1人日あたりの単価は、開発会社ごとに違います。
金額に加えて、納期と納品後の保守の扱いも、見積もりの段階で確かめておきましょう。
例えば私(佐藤)のシステム開発の場合は、以下のとおりです。

私(佐藤)のシステム開発の納期と保守

納期は作る内容によって1〜3ヶ月が目安です。
納品後の保守は、案件ごとに範囲と費用を決めています。

保守を頼む場合は、どこまで直してもらうかと保守の費用を契約の前に決め、開発費とそろえて比べておくと、社内で説明しやすくなるでしょう。
参考記事:AI導入費用はいくら?|開発費用の相場と生成AIツールで済むかの見分け方

業務自動化に関するよくある質問

最後に、業務自動化についてよくある質問に答えていきます。

Q.RPAとAIによる自動化は何が違いますか?

その場で内容を決める作業まで任せられるかが、RPAとAIによる自動化の違いです。

総務省のガイドブックにあるRPAの説明

RPAは処理の手順を決めた「シナリオ」のとおりに動きます。

手順が変わらない操作をくりかえす作業には、RPAが向いています。
一方で、文章を作るなど、その場で内容を決める作業は、AIのほうが任せやすいのが違いです。

RPAとAIに向く作業の例

決まった画面から決まった欄へ数字を写す作業はRPA、問い合わせへの返信文を作る作業はAIに向きます。

自社の業務が決まった操作のくりかえしか、その場で内容を決める作業かを見ておくと、RPAとAIのどちらで自動化するかを決めやすいでしょう。
参考:総務省|自治体におけるRPA導入ガイドブック(令和7年7月)14ページ
参考:総務省|自治体におけるRPA導入ガイドブック(令和7年7月)26ページ

Q.Excelのマクロでも業務を自動化できますか?

Excelの中でくりかえす操作なら、マクロで自動化できます。
マクロとは、Excelでの操作を記録しておき、必要なときに何度でも同じ手順で実行できる機能のことです。

Excelのマクロの作り方

マクロはマウスのクリックとキーボードの操作を記録して作ります。
記録した操作が目的どおりに動くなら、プログラミングの知識は要りません。

セルに入れる関数(計算式)であれば、AIチャットに書いてもらうだけで足りる場合もあります。
Excelの中で終わる作業は、マクロの記録や関数で自動化できるかを試してみてください。
参考:Microsoft サポート|クイック スタート: マクロを作成する
参考:Microsoft サポート|マクロ記録で作業を自動化する

Q.紙の書類の入力も自動化できますか?

AI-OCRを使えば、紙の書類の入力も自動化できます。
AI-OCRとは、紙の文書をスキャナーで読み込み、書かれている文字を認識してデジタル化する技術のことです。

AI-OCRとRPAを組み合わせた例

総務省のガイドブックが紹介しているのは、AI-OCRとRPAを組み合わせ、紙の申請書をデータにして入力までつなげる使い方です。

ただし、くせ字や枠からはみ出した文字は、読み間違える場合があります。
読み取った値を人が確かめる工程を残して半自動にしておくと、誤った値のまま入力されるのを防げます。
参考:総務省|自治体における AI活用・導入ガイドブック<導入手順編>第4版(令和7年12月)16ページ
参考:総務省|自治体における AI活用・導入ガイドブック<導入手順編>第4版(令和7年12月)42ページ

Q.業務自動化に使えるAIエージェントはどれですか?

私(佐藤)が業務自動化に使っているAIエージェントは、Claude CodeとCodexです。
どちらを使っても、Excelや資料・文書の作成のような、パソコンで進める仕事を自動化できます。
私(佐藤)が自分の業務でどちらを使っているかを、以下にまとめました。

ツール私(佐藤)の用途
Claude CodeSEO記事の作成・X投稿の作成・文章の添削・アプリの開発
Codexスライドの作成・画像の作成

使えるプランは前述のとおりで、Claude Codeは有料プラン、CodexはChatGPTの無料版から使えます。
記事の作成は、以前はn8nとDifyで組んでいました。

記事作成の仕組みを乗り換えた理由

Difyは処理の流れが画面で見えて、わかりやすいツールです。
私(佐藤)の用途である記事の作成では、Claude Codeで作ったAIエージェントのほうが精度も品質も高くなりました。

ChatGPTを使っている会社はCodex、Claudeの有料プランがある会社はClaude Codeから試すと、契約を増やさずに始められます。
参考:Anthropic|プランと料金
参考:OpenAI|Using Codex with your ChatGPT plan

Q.業務自動化に使える補助金はありますか?

AIを使ったツールの導入費には、デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)を使える場合があります。
公募要領はITツールの定義にAIを含むソフトウェアを挙げており、事務局に登録されたツールであれば補助の対象になります。

デジタル化・AI導入補助金の通常枠

通常枠の補助額は5万円〜450万円で、補助率は費用の1/2以内(条件を満たすと2/3以内)です。
申請は、ITツールを提供するIT導入支援事業者と共同で進めます。

2026年の6次の締切は10月30日の17時で、以降の回は公式サイトの事業スケジュールで確認してください。
例えば補助率1/2の場合の計算は、以下のとおりです。

項目計算金額
補助の対象になる費用仮の数字100万円
補助額100万円×1/250万円
自己負担100万円−50万円50万円

※100万円は計算のための仮の数字です。
自動化に使いたいツールが登録されているかを先に確かめておくと、補助金を前提に予算を組めるかを判断しやすくなります。
参考:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局|デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)7ページ
参考:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局|デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)19ページ
参考:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局|事業スケジュール
参考:中小企業庁|ミラサポplus「デジタル化・AI導入補助金2026」

まとめ|業務自動化は手段を選んで半自動から始める

手段は作業の性質で選び、確認は人に残して半自動から始めるのが、業務自動化を進めるときの基本です。
導入の4ステップを以下にまとめました。

業務自動化を導入する4ステップ

  1. 自動化したい業務を1つに絞る
  2. AIエージェントに自動化の設計を聞く
  3. 人が確認する箇所を決めて半自動で動かす
  4. 確認にかかる時間を測りながら直す

業務によっては、AIチャットやプロジェクト機能で足り、開発しなくてよい場合もあります。
まずは毎日・毎週くりかえしている業務を1つ書き出し、AIエージェントに自動化できるかを聞くところから始めてみてください。
ここまで読んで、自社にもオフラインの専用ツールにしたい業務があると感じた人もいるでしょう。
私(佐藤)はお客様の機密情報が入った日報をAIに渡さずにExcelへ出力するオフラインの専用ツールを、Codexで作りました。
機密情報を試験用データに置き換えて開発する進め方は、本文で紹介した考え方と同じです。
システム開発は50万円から受けています。

システム開発で対応できること

  • 機密情報を外に出さないオフラインの専用ツール
  • n8nで組むシステムのバックエンド
  • 自動計算ツールなどの業務ツール
  • アプリケーションの開発

どの業務ならオフラインの専用ツールにできるかは、業務を自動化する進め方とあわせて、下のボタンから開くページで紹介しています。

業務を自動化する進め方を見る

貴社の業務自動化の参考になれば幸いです。


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